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SpaceXクルードラゴン1号機、2号機に日本人宇宙飛行士が続けて搭乗

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昨晩のNASAの火星探査機打ち上げは天候にも恵まれ余裕でした。完璧に近い成功率を誇るULA(United Launch Alliance)社のアトラスVロケットなので安心して見ていられました。

さて、二日続けて宇宙関係の話題になりますが、今年5月30日に打ち上げられたSpaceXの試験ミッション(Demo-2)は国際宇宙ステーション(ISS)でのミッションを終えようとしています。

Robert Behnken、Douglas Hurley両宇宙飛行士を乗せたSpaceX Crew Dragon宇宙船は、日本時間の8月2日午前8:34にISSを離れ、8月3日午前3:42に地球に帰還する予定です。

そしてこの試験ミッションの評価が終わると、いよいよ民間宇宙船を使った初めての実用運用が始まります。

民間宇宙船による実用ミツション

SpaceX Crew Dragon宇宙船を回収し、Demo-2ミッションの評価が完了すると、いよいよ民間宇宙船を使った実用運用が開始されます。

まずはその1号機が9月下旬までに打ち上げられ、Crew-1ミッションが始まります。

このCrew-1ミッションにはJAXAの野口聡一さんの参加が決まっています。

www.nasa.gov

そしてこのたび、2号機、Crew-2ミッションのクルーが発表され、JAXAの星出彰彦さんの参加が決まりました。

www.nasa.gov

Crew-1は9月から半年間の滞在予定で、Crew-2は来年春頃から半年間の滞在予定なので、ほぼ1年にわたりISSに日本人宇宙飛行士が滞在することになります。

野口聡一宇宙飛行士の紹介

野口聡一(のぐちそういち)さんは、1965年神奈川県横浜市生まれ。東京大学で航空工学の修士号と哲学の博士号を取得していまます。

2005年7月にスペースシャトルディカバリー号に乗ってSTS-114ミッションに参加し、ISSで3回の船外活動を行いました。

2009年12月にはソユーズ宇宙船に乗ってISSの第22/23次長期滞在ミッションに参加し、2010年6月に地球に帰還しました。

2019年7月に、SpaceXのクルードラゴンに搭乗してISSへ向かうための訓練を開始しています。

星出彰彦宇宙飛行士の紹介

星出彰彦(ほしであきひこ)さんは、1968年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、ヒューストン大学で航空宇宙工学の修士号を取得しています。

2008年6月にスペースシャトルディカバリー号に乗ってSTS-124ミッションに参加し、ISSのロボットアームを操作して日本実験棟「きぼう」の設置などを行いました。

2012年7月にはソユーズ宇宙船に乗ってISSの第32/33次長期滞在ミッションに参加し、2012年11月に地球に帰還しました。

星出さんは今年、ソユーズ宇宙船に乗ってISSの第64/65次長期滞在ミッションに参加するはずでしたが、米国の新型有人宇宙船の開発が遅れたあおりを受け、ISSに米国宇宙飛行士が不在になることを避けるために米国人宇宙飛行士と交代したという経緯がありました。

元々の予定では、東京オリンピック・パラリンピック開催中にISSから応援メッセージを出すことも検討されていたということですが、たまたまどちらも延期になりました。

今回、来年春に予定されているCrew-2ミッションの参加が決まったことで、再び東京オリンピック・パラリンピック開催中にISSから応援メッセージを発する可能性が浮上しています。

もうひとつの民間宇宙船スターライナー

地球とISSとの間の乗員輸送システムとして、NASAが採用したもうひとつの民間宇宙船であるボーイングのスターライナーは、2019年12月に実施した無人軌道試験に失敗したため、2020年に再度無人軌道試験を行う予定です。

そして初めての有人試験は2021年になると思われます。

スターライナーのミッションに参加する日本人宇宙飛行士はまだ発表されていませんが、恐らくNASAはクルードラゴンとスターライナーを並行して運用していくと思われるので、こちらについても注目したいと思います。

まとめ

つい先走って、次の実用運用に目が行ってしまいますしたが、当然ながら有人試験ミッションDemo-2はクルーが無事に帰還して初めて成功となるので、それまでは緊張が続いています。

SpaceXのイーロン・マスクCEOは、今回のミッションの最大の心配は、大気圏への再突入であると語っています。

www.businessinsider.com

最大の懸念は、新しい宇宙船の脱出カプセルの非対称な設計にあると言い、回転しすぎることで過熱や振動による制御不能になる可能性を心配しています。

またパラシュートについても新しいものなので、正しく展開して安全に着水させることができるか心配だと言っています。

まずはDemo-2ミッションの二人のクルーが、8月3日に無事に帰還できることを祈りましょう。