本日2020年7月30日、日本時間の20:50に、NASAの火星探査ローバー「Perseverance」を乗せたロケットが打ち上げられます。
ところで今回のNASAの火星ミッションにともなって、火星の石を火星に持って行く、つまり故郷に返すみたいです。
NASAのMARS2020ミッション
今回のNASAの火星ミッション「MARS 2020 PERSEVERANCE」の科学的な目的は、
- 古代の火星の居住可能な状態の兆候を探す
- 過去の微生物の生命自体の兆候を探す
とされています。
また将来火星へ人間を送り込むために必要な知識を収集し、技術を実証します。
全長3mという過去最大の探査ローバー「Perseverance」は、火星のジェゼロクレーターに着陸すると、期待できそうな岩や土壌のコアサンプルを収集し、将来地球に持ち帰るために保管します。
NASAの火星探査ローバー「Perseverance」
火星探査ローバー「Perseverance」は、全長3mという過去最大のもので、全部で19台ものカメラを搭載しています。
また、ローバーのロボットアームに取り付けられた検出装置「SHERLOC」の分光計、レーザー、カメラを使用して、有機物や鉱物を検索し、サンプルを採集します。
そしてこの「SHERLOC」の校正のために、参照する既知の物質のひとつとして、火星隕石を持っていくことになっています。
火星隕石は火星の石
火星隕石というのは、元々火星にあった石が、火星に他の天体が衝突した結果宇宙空間に放出され、それが地球に隕石として落ちてきた、とされているものです。
何でそんなことが分かるのか不思議ですが、含有ガスの化学組成や岩石の酸素同位体組成、そして形成年代などから火星起源と特定されているようです。
今回、火星に戻ることになる隕石は、1999年にオマーンで発見され、ロンドンの自然史博物館に保管されていた「SaU 008」というものだそうです。
Nasa Mars rover: Meteorite to head home to Red Planet https://t.co/0pDD0pLbUR
— BBC News (UK) (@BBCNews) July 26, 2020
まとめ
火星の石が地球まで飛んでくることが不思議ですが、その火星の石を火星に返しに行くなんて、なんだかロマンを感じてしまいます。但しNASAにとってはそれが目的ではないようですが…
それとは別に、火星探査ローバーの高解像度カメラによって届けられるであろう火星の映像も楽しみです。
20日のUAE、23日の中国と続いた今回の火星探査打上げ祭りのトリを飾ることになりましたが、先行した2機とも成功しているだけに、米国の威信を掛けて打上げの失敗は許されないところでしょう。
成功すれば、来年の2月は3機の火星探査機が火星に到着することになるので、とてもワクワクします。