ついに老舗MVNOの一角であるIIJmioの新プラン「ギガプラン」が発表されました!
このプランは、ライトユーザーからミドルユーザーまでをターゲットにした、シンプルかつリーズナブルなプランになっています。
《IIJmioの新プラン「ギガプラン」の料金》(価格は税込です)
データ量 | 音声 | SMS | データ | eSIM |
---|---|---|---|---|
2GB | 858円 | 825円 | 748円 | 440円 |
4GB | 1,078円 | 1,045円 | 968円 | 660円 |
8GB | 1,518円 | 1,485円 | 1,408円 | 1,100円 |
15GB | 1,848円 | 1,815円 | 1,738円 | 1,430円 |
20GB | 2,068円 | 2,035円 | 1,958円 | 1,650円 |
新プランは、SIMの機能(音声/SMS/データ/eSIM)とデータ量(2GB/4GB/8GB/15GB/20GB)の組み合わせで、料金が大幅に下げられています。
現在、筆者も含め多くのスマホユーザーは、月間3GB以下のライトユーザーと言われています。
そこで今回のIIJmioの新プランを含めて、最新のmvno各社のライトユーザー向けプランを検討してみました。
モバイルデータ通信料金の比較について
最近は新型コロナのせいで外出が激減し、スマホの ”ギガあまり” の傾向が続いていますよね。
筆者が契約しているIIJmioのファミリーシェアプラン(12GB)も、夫婦でギガをほとんど使わず、毎月大量に捨てている状況にあり、そろそろ見直しを考えています。
2020年末にドコモが20GBで3,000円を切るオンライン専用プラン「ahamo」を発表して以来、各携帯キャリア、サブブランド、MVNO各社が続々と低価格な新プランを発表しています。
しかし、携帯キャリア各社が横並びでチカラを入れている20GBプランは、少なくとも現時点ではウチにはオーバースペックすぎます。
そこで注目したいのは、サブブランド及びMVNO各社のライトユーザー向けプランです。
現在、3~5GBのライトユーザー向けの新プランを発表しているのは、今回のIIJmioの他に、mineo、UQモバイル、BIGLOBEモバイル、y.u mobile、Y!mobileといったところでしょうか。(他にもあるかも)
そこで今回は、IIJmioの新プランのライトユーザー向けのプランに絞って、他社の新プランと比較してみました。
但しライトユーザーといっても、タブレット用のSIMや家族での契約も検討したいので、以下の4パターン:
パターン | 想定用途 | 内容 |
---|---|---|
A | スマホ1台 | 3GB以上の音声SIM |
B | スマホ1台、タブレット1台 | 3GB以上の音声SIM+データSIM |
C | スマホ2台 | 3GB以上の音声SIM2枚 |
D | スマホ2台、タブレット2台 | 3GB以上の音声SIM2枚+データSIM2枚 |
を満足する各社の最安プランの料金を計算してみました。(完全に同じデータ容量での比較ではありません)
データSIMについては、音声SIMのシェアか最安のデータSIMプランの追加で、また、音声SIMをシェアする場合は6GB以上のプランで計算しています。
なお、光回線とのセット割や期間限定割引は考慮していません。但し、複数回線割引/家族割引がある場合は考慮しています。
ライトユーザー向け新プランの料金比較
会社 | パターンA | パターンB | パターンC | パターンD | キャリア |
---|---|---|---|---|---|
IIJmio | 1,078円 | 1,606円 | 2,156円 | 3,212円 | ドコモ/au |
Y!mobile | 2,178円 | 3,256円 | 3,806円 | 5,962円 | ソフトバンク |
UQモバイル | 1,628円 | 2,706円 | 3,256円 | 5,412円 | au |
mineo | 1,518円 | 2,343円 | 2,981円 | 4,631円 | ドコモ/au/ソフトバンク |
BIGLOBEモバイル | 1,320円 | 1,540円 | 2,420円 | 2,860円 | ドコモ/au |
y.u mobile | 1,639円 | 2,629円 | 3,278円 | 5,038円 | ドコモ |
(価格は税込です)
IIJmio A:4GB音声SIM
IIJmio B:2GB音声SIM+2GBデータSIM、合計4GBシェア
IIJmio C:4GB音声SIMx2、合計8GBシェア
IIJmio D:2GB音声SIMx2+2GBデータSIM、合計8GBシェア
※IIJmioの新プランでデータシェアが可能になるのは6月以降の予定
Y!mobile A:3GB音声SIM
Y!mobile B:3GB音声SIM+シェアデータSIM
Y!mobile C:3GB音声SIMx2
Y!mobile D:3GB音声SIMx2+シェアデータSIMx2
UQモバイル A:3GB音声SIM
UQモバイル B:3GB音声SIM+3GBデータSIM
UQモバイル C:3GB音声SIMx2
UQモバイル D:3GB音声SIMx2+3GBデータSIMx2
mineo A:5GB音声SIM
mineo B:5GB音声SIM+1GBデータSIM
mineo C:5GB音声SIMx2
mineo D:5GB音声SIMx2+1GBデータSIMx2
BIGLOBEモバイル A:3GB音声SIM
BIGLOBEモバイル B:3GB音声SIM+シェアデータSIM
BIGLOBEモバイル C:3GB音声SIMx2
BIGLOBEモバイル D:3GB音声SIMx2+シェアデータSIMx2
y.u mobile A:5GB音声SIM
y.u mobile B:5GB音声SIM+5GBデータSIM
y.u mobile C:5GB音声SIMx2
y.u mobile D:20GB音声SIM+シェア音声SIM+シェアデータSIMx2
料金以外の各プランの特徴
やはり料金面では、後出しというか、最近になって発表されたIIJmioとBIGLOBEモバイルが強いようです。
しかし、どのプランも価格以外の特徴があり、一概には評価できません。
そこで、各プランの主な特徴を書き出してみました。
IIJmioの新プラン「ギガプラン」の特徴
IIJmioの新プランでは、データ容量を増加して料金を下げました。
更に、以前から余ったデータ容量は翌月繰越が可能でしたが、2021年6月以降、同一契約IDの複数のギガプランSIM間でデータシェアが可能になる予定です。
また、やはり6月以降の提供予定ですが、5G通信が無料で使えるようになり、5Gと4GのON/OFF切り替えが可能になります。
データ容量超過後の通信速度は最大300Kbpsです。
契約者の名義変更はできません。
Y!モバイルの新プラン「シンプルS」の主な特徴
Y!mobileはソフトバンクのサブブランドなので、通信速度の点ではMVNOよりも有利です。既に無料で5G通信に対応しています。
データ容量超過後の通信速度は、3GBのプラン(シンプルS)では最大300Kbpsですが、15GB(シンプルM)/25GB(シンプルL)のプランでは最大1Mbpsと比較的高速です。
余ったデータ容量の繰り越しはできません。
全国に店舗があるので、対面サポートも可能です。
新プランも家族割引の対象で、2回線目から安くなります。
契約者の名義変更は可能です。
UQモバイルの新プラン「くりこしプランS」の主な特徴
UQモバイルはauのサブブランドなので、通信速度の点ではMVNOよりも有利です。5G通信は2021年夏以降対応予定です。
データ容量超過後の通信速度は、3GBのプラン(くりこしプランS)では最大300Kbpsですが、15GB(くりこしプランM)/25GB(くりこしプランL)のプランでは最大1Mbpsと比較的高速です。
プラン名から分かる通り、余ったデータ容量は翌月に繰り越しが可能です。
全国に店舗があるので、対面サポートも可能です。
新プランは家族割引の対象外です。
契約者の名義変更はできません。
mineoの新プラン「マイピタ」の主な特徴
mineoの新プランでは、データ容量を増加して料金を下げました。
5G通信は追加料金220円で利用可能です。
余ったデータ容量を翌月に繰り越し、シェアメンバーで共有することができるパケットシェアが利用できます。
データ容量超過後の通信速度は最大200Kbpsです。
複数回線割引/家族割引あり。
契約者の名義変更は可能です。
BIGLOBEモバイルの新プランの主な特徴
BIGLOBEモバイルの新料金プランでは、オプションも含めて料金が下がりました。
データ容量をシェアするSIMを4枚まで追加することができます。(音声990円/SMS352円/データ220円)
余ったデータ容量は翌月に繰り越し可能です。
データ容量超過後の通信速度は最大200Kbpsです。
3GB以上のプランで利用できるエンタメフリー・オプションは、月額308円でYouTube、Apple Music、Spotifyなど21サービスの通信がノーカウントになります。
家族割で2回線目以降は割引になります。
契約者の名義変更はできません。
y.u mobileの新プランの主な特徴
y.u mobileの新プランでは、データ容量を増加して料金を下げました。
もともとシングルプラン(5GB)とシェアプラン(20GB)だけのシンプルな構成です。
余ったデータ容量は、100GBまで永久不滅で繰り越し可能です。
データ容量超過後の通信速度は最大128Kbpsです。
端末修理費用保険が付帯しています。
シェアプランには、U-NEXTの月額コースが含まれています。
契約者の名義変更はできません。
検討結果について
以上、ライトユーザー向け新プランの比較ということでパターン別に検討した結果、
[パターンA]スマホ1台:
IIJmioのギガプラン(4GB音声SIM)
[パターンB]スマホ1台、タブレット1台:
BIGLOBEモバイルの新料金プラン(3GB音声SIM+シェアデータSIM)
[パターンC]スマホ2台:
IIJmioのギガプラン(4GB音声SIMx2)
[パターンD]スマホ2台、タブレット2台:
BIGLOBEモバイルの新料金プラン(3GB音声SIMx2+シェアデータSIMx2)
が、一番料金が低いということになりました。(但し比較した各プランで使えるデータ量は同じではありませんのでご注意下さい)
また、今回は通話料金については比較していませんが、電話回線を多く使用する場合は、別途通話オプションについても考慮する必要があります。
もちろん料金以外にも、5G通信対応、通信品質、サポートなど、料金以外に重視したいポイントがあると思いますので、視点を変えて比較してみて下さい。
なお、y.u mobileのシェアプランはちょっと特殊なので、少し説明しておきます。
y.u mobileのシェアプラン(音声SIM2枚まで4,378円)は、U-NEXTの月額コース(2,189円)が含まれているため、データSIM2枚を追加(660円)しても実質2,849円となって、パターンDでは、BIGLOGEモバイルよりも若干安いということになります。しかもデータ容量が20GBであること、使わなかったデータ容量は100GBまでは永久不滅で繰り越せることなど考慮すると、U-NEXTを活用できる方は要チェックです。
まとめ
以上、取り敢えず最新の状況ということでまとめてみました。
今回のIIJmioの新プランは、予想以上のかなり思い切った価格で5G通信対応を打ち出してきました。
個人的には、IIJmioをMVNEとして利用しているイオンモバイルの動向が気になります。現状のプランでは勝負にならないので、近々動きがあるものと期待しています。
もちろん、ドコモの「エコノミー」カテゴリの新プラン(恐らくOCNモバイルONEの新プラン)も気になりますね。
現時点ではMVNO各社のMNP転出手数料(3,300円程度)は健在なところが多いので、現在契約している会社からの乗り換えに必要な費用についても留意しましょう!