遅ればせながら、話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見ました。
土曜で、しかも映画の日で1000円だったせいもあると思いますが、最前列まで埋まった本当の満席でした。
筆者は年齢的にはリアルタイムでクイーンに熱狂していた層よりも若干上の世代かも知れません。そして若い頃もそんなに音楽に入れ込んでいたわけではなく、どちらかと言うと音、つまりオーディオ装置の方に興味があり、スピーカーやアンプを自作したりして楽しんでいました。
その頃好んで聞いていたのは、CCR(Creedence Clearwater Revival)とかGFR(Grand Funk Railroad)などのハードロック、BS&T(Blood Sweat & Tears)などのブラスロック、そしてELP(Emerson Lake & Palmer)などのプログレッシブロックが多く、いわゆるポップス系はあまり聴いていなかったように思います。
クイーンが活躍した70年代から80年代にかけてと若干時代が重なるのですが、彼らの楽曲というか音は当時の筆者の好みとは異なっていたせいか、あまり意識して聴くことはなかったと思います。
けれど今改めてクイーンを聴いてみると、何故かとても懐かしい思いがして、心が揺さぶられました。自然と耳に入ってきていた彼らの楽曲が、いつの間にか心の中まで染みこんでいたのかも知れません。
繊細で情熱的なボーカルと重厚なコーラスが織りなす楽曲は多様性に富み、ときに尖っていて先進的で、今聴いても斬新です。映画では彼らの楽曲を作り上げていく過程が少し描かれていますが、とても興味深いものでした。
テンポ良く駆け足で描くフレディ・マーキュリーの半生と、迫力のある演奏シーンに圧倒され、スクリーンに引き込まれ、2時間15分の上映時間があっという間に終わってしまいました。
もう少し見ていたかった・・・
当初できあがったものは4時間半くらいあったという話を読みました。最後のライブエイドのシーンも4曲に短縮されているけれど、実際と同じ全6曲版があるらしい。
6分というシングルとしては長尺の楽曲である「ボヘミアン・ラプソディ」を巡るエピソードがありましたが、この映画も常識を破るくらいの長尺に挑戦して欲しかったところです。
DVD版ではボーナス映像がたっぷり楽しめるかも知れませんね。