sora’s おいしいノート

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スターウォーズシリーズが完結したのでこれまでのストーリーを一望してみました

ついにと言うか、一応と言うか、スターウォーズシリーズが完結しましたね。
筆者は昔から小説も映画もSFものが大好きで、もちろんスターウォーズも好きな映画です。
スターウォーズマニアというほどではありませんが、エピソード1から9は全作見ていますし、1から6までのDVDも持っています。
(ちなみに既に動画配信の時代になってしまったので、もうDVDやブルーレイは買っていません)
シリーズ完結を機に、スターウォーズ全9話がどんな話だったのか、改めて一望して考えてみたいと思います。もちろんネタばれになりますので注意して下さい。
なお、ここで書いている内容は、筆者が映画を見たり資料を読んだりして勝手に理解していることですので、間違っている部分もあるかと思いますが、ご容赦下さい。

スターウォーズシリーズの構成

第一作のエピソード4「新たな希望」が北米で公開されたのが1977年。日本公開は1978年でした。
1978年と言えばちょうど筆者が大学を卒業して会社に入った年になります。
そして筆者が65歳で会社員生活にピリオドを打った2019年に最終話のエピソード9が公開されたのです。
勝手に因縁めいたモノを感じてしまいますが、筆者だけでなく42年間リアルタイムでこの映画シリーズを見てきた人達は皆、登場人物達と同時代を生き、一緒に年を重ねてきたような感覚を強く感じているのかも知れません。
完結するまでの42年って、それくらい長くて重い年月だったんです。

全9エピソードは三部作が3つの形を取っており、公開順としては、エピソード4から6の三部作が最初に公開され、次にエピソード1から3が公開されたのですが、今回はストーリーの時系列に従って見ていきます。なおこの9作以外にスピンオフ作品がいくつか公開されていますが、筆者は全部は見ていないこともあり、今回は触れません。

プリクエル三部作 (Prequel Trilogy)

エピソード1「ファントムメナス」(1999)
エピソード2「クローンの攻撃」(2002)
エピソード3「シスの復習」(2005)

オリジナル三部作 (Original Trilogy)

エピソード4「新たなる希望」(1977)
エピソード5「帝国の逆襲」(1980)
エピソード6「ジェダイの復習」(後に「ジェダイの帰還」に改題)(1983)

シークエル三部作 (Sequel Trilogy)

エピソード7「フォースの覚醒」(2015)
エピソード8「最後のジェダイ」(2017)
エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」(2019)

※ちなみにプリクエル(Prequel)は前日譚、シークエル(Sequel)は後日譚という意味です。

プリクエル三部作 (Prequel Trilogy)

エピソード1/2/3の三部作を、物語における歴史の中で位置付けると、銀河共和国内で通商連合の強引なやり方から内戦が始まり、銀河共和国から離脱した分離主義勢力と銀河共和国との戦争を経て、軍事独裁的な銀河帝国が成立するまでを描いていることになります。

ここで物語を理解する上で押さえておきたいポイントを復習しておきます。

  • 「フォース」とは宇宙の万物に流れるエネルギーで、フォースを理性的な精神力で操ることを「ライトサイド」と言い、怒りや憎しみといった感情の力を利用して操ることを「ダークサイド」と言う。
  • フォースのライトサイドを極めた者を「ジェダイ」といい、その指導者である「ジェダイマスター」で構成する「ジェダイ評議会」に従い、銀河系の自由と正義の守護者として活動している。
  • ジェダイ評議会は銀河共和国の議会である「元老院」からは独立した組織。
  • フォースのダークサイドの力を使って銀河の征服を狙う者を「シス」といい、その独裁的な指導者を「暗黒卿」または「ダース」と呼ぶ。

ということでスターウォーズはジェダイとシスの戦いの物語です。
この三部作をジェダイとシスの戦いの視点から見ると、主人公のアナキン・スカイウォーカーが能力を見いだされ、ジェダイの訓練を受けながらもシスの暗黒卿ダース・シディアスの謀略に掛かり、ダークサイドに落ちてダース・ベイダーとなり、ジェダイに壊滅的な被害をもたらすまでの話が描かれています。

また、実はシリーズを通しての最重要人物であるパルパティーンについても押さえておかねばなりません。エピソード1で銀河共和国の元老院議長に選出されたパルパティーンは、シスの暗黒卿ダース・シディアスであり、裏で通商連合を操って戦争を起こし、宿敵のジェダイを壊滅させて銀河共和国を廃し、銀河帝国を立ち上げて自ら皇帝になったのです。

しかし、そういった歴史的な動きというか説明的なことがらを全てとっぱらってしまえば、後に残るのはアナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラの悲しいラブストーリーなんですね。
特にエピソード1で描かれる子供時代のアナキンの愛くるしさとパドメの美しさは、スターウォーズ全9作の中で屈指のものでしょう。
そんなわけで筆者はこの三部作が一番好きです。

オリジナル三部作 (Original Trilogy)

エピソード4/5/6の三部作を、物語における歴史の中で位置付けると、軍事独裁の銀河帝国に対抗する勢力として反乱軍が立ち上がり、銀河帝国を滅亡させるまでを描いていることになります。

また、ジェダイとシスの戦いの視点から見ると、シスの暗黒卿ダース・シディアス(パルパティーン)に師事したダース・ベイダー(アナキン・スカイウォーカー)が、ジェダイとしての能力を強めた息子のルーク・スカイウォーカーとの対決を通して救われ、ダース・シディアスを裏切ってこの世を去るまでの話が描かれています。なお、ルーク・スカイウォーカーの双子の妹であるレイア・オーガナ(レイア姫)もフォースを操る素養を持っていると思われますが、この三部作ではお転婆なお姫様として描かれています。

この三部作は、アナキンとルークの親子の葛藤の物語でもありますが、更に忘れてはならないのが、レイアとハン・ソロのラブストーリーです。この二人が結婚し、その息子が大変なことになることは、この時点では誰も知らないのですが・・・
と言うか、一時はジョージ・ルーカスもこの6作品でスターウォーズは完成と宣言したんですよね。

シークエル三部作 (Sequel Trilogy)

エピソード7/8/9の三部作を、物語における歴史の中で位置付けると、新銀河共和国の成立後、銀河帝国の残党が組織する「ファースト・オーダー」が帝国の復活を狙って勢力拡大するのを、新銀河共和国からドロップアウトした私設軍の「レジスタンス」が中心となって阻止したという話です。

なんか今までの三部作と比べるとスケール感が少し劣るような気がするのは筆者だけでしょうか。ジョージ・ルーカスが、スターウォーズは6話で完結と一旦は宣言した気持ちが分かる気がします。その後ルーカスフィルムがディズニーに買収され、最後の三部作の制作に関してはジョージ・ルーカスの手から離れましたが、いずれにせよ、オリジナルシリーズのインパクトを40年以上維持していくのは至難の業でしょう。

それはさておき、この三部作をジェダイとシスの戦いの視点から見ると、ダース・ベイダーの孫に当たるレイアの息子ベン・ソロがルーク・スカイウォーカーに師事してジェダイの道を歩むも、お約束のようにダークサイドに落ちて、ファーストオーダーの指導者カイロ・レン(暗黒卿、ダースの称号も過去のモノ?)となり、ルーク・スカイウォーカーに師事してジェダイの修行を積んでいるパルパティーンの孫のレイを取り込もうとして失敗し、最期はレイに協力してファーストオーダーの背後にいたパルパティーンを倒すまでを描いています。
ベン・ソロは最期に力尽きてこの世を去りますが、過去のジェダイマスターの最期のように体が消滅します。同時にレイアの亡骸も消滅する様子が描かれたことから、レイアが最後にライトサイドに戻ったベンを連れてフォースと一体になったと言うことでしょうか。

なんかエピソード1から6をなぞったような展開でしたが、これらの説明的要素を取り除くと、後に何が残るのでしょうか。
エピソード6までのスターウォーズは、明らかに愛とか親子の絆とかがテーマだったと思いますが・・・

エピソード9を見た後は、スカイウォーカー・サーガがついに終わってしまった、という余韻だけが残ったような気がしました。

そしてエピローグ

ベン・ソロがこの世を去り、銀河系にスカイウォーカーの血を引く者がいなくなりましたが、エピローグのシーンでレイが自分の名を尋ねられ、少し考えた後、「レイ・スカイウォーカー」と名乗ります。
ただの「レイ」とだけ名乗っていた以前に対して、スカイウォーカーの名を継いで、新世代のジェダイを継ぐ決意の現れなのでしょうか。

ダース・ベイダーやカイロ・レンが、最後に過去を乗り越えてライトサイドに戻ってきたように、そしてレイが血統を乗り越えてジェダイを継ぐ決心をしたように、J.J.エイブラムスがスターウォーズの物語の最後で訴えたかったのは、生まれや育ち、過去のしがらみ等を乗り越えて、未来に顔を向けよう、ということなのかも知れません。

まとめ

さて、エピソード9は、最後の三部作の最終話であると同時に、スターウォーズ全9話の最終話でもあるわけです。一旦6話で完成した話に、さらに3話付け加えて何をしたかったのでしょうか。

オリジナル三部作で未来へ続く結末を描いたあと、プリクエル三部作で物語りを閉じる手法により、螺旋ループのように永遠に終わらない物語としていつまでも我々の心に生き続けていたスターウォーズでしたが、今回の三部作により、そのループが断ち切られたような印象を持ちました。

しかしルーカスフィルムを傘下にしたディズニーとしては、スターウォーズをスカイウォーカー・サーガだけで終わらせるつもりはないようで、今後も新作を制作して行くことを発表しています。そのために必要な三部作だったのでしょう。

スターウォーズの新作については、それはそれで期待したいと思います。
また、既に動画配信サイトのDisney+(日本ではディズニーデラックス)で配信が始まっているスターウォーズのスピンアウトドラマ「STARWARS マンダロリアン」も大いに気になるところです。