sora’s おいしいノート

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宇宙作戦隊は宇宙の安全を守るのが使命ですが戦隊モノではありません

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1ヶ月以上前の話題になりますが、緊急事態宣言の解除がどうなるかで日本中が騒いでいた頃、防衛省は航空自衛隊に「宇宙作戦隊(Space Operation Squadron)」を正式に立ち上げたと発表しました。

どことなく昭和の特撮モノを彷彿とさせる名称(失礼)ですが、今回はこの宇宙作戦隊について少し調べてみましたのでご紹介します。

宇宙作戦隊の立ち上げに当たって

宇宙作戦隊は当初約20名という小さな規模で、実際の活動はまだまだこれからということもあり、あまり派手には報じられていないように感じます。

YouTubeの航空自衛隊チャンネルに、宇宙作戦隊新編行事の様子と、米、豪、独からのビデオメッセージがありました。

youtu.be

米軍の皆さんは、航空自衛隊のことを"KOKU-JIEITAI"って呼んでくれているんですね。

ちなみにこのニュースは日本ではあまり注目されていないみたいですが、海外というか中国や北朝鮮では敏感に反応したようです。

宇宙作戦隊の目的

航空自衛隊に宇宙作戦隊を新設するに当たり、第201回通常国会で承認された「防衛省設置法の一部を改正する法律案」の概要では次のように書かれています。

【宇宙領域に係る体制強化】
宇宙空間の安定的な利用の確保のため、スペースデブリ等宇宙空間の常続的監視を行うほか、JAXA、米国等と連携する宇宙領域専門部隊を航空自衛隊に新編(約20名体制/府中基地)
防衛省設置法の一部を改正する法律案の概要(令和2年度予算関連法案)

4月24日の公布を受け、2020年5月18日付けで、航空自衛隊府中基地に「宇宙作戦隊」が発足し、活動を開始しました。

当面は、宇宙状況監視(SSA:Space Situational Awareness)体制の構築と運用、人材育成を、JAXAや米国と協力しながら進めていくことになるようです。

宇宙状況監視(SSA)体制とは

地球周辺の宇宙空間には、機能停止した人工衛星、打上げに使われたロケットの一部や破片など、スペースデブリ(宇宙ゴミ)が急速に増加しており、宇宙空間を利用するにあたって、それらと衝突する危険性が増大しています。

また、地上からのミサイルやレーザー兵器、あるいは人工衛星を使った人工衛星の破壊や妨害などの可能性も推測されています。

そのため防衛省は、今回発足した宇宙作戦隊を中心に、宇宙空間で起きていることを正確に認識する宇宙状況監視(SSA)体制を構築しようとしています。

防衛省としては、2022年度までに、静止軌道を常に監視するレーダーを山口県内に設置し、運用を開始する予定で、JAXAが運用するレーダーや光学観測情報などと連携して我が国のSSA情報を集約し、グローバルなSSAネットワークを有する米国とも情報共有していく予定です。

まとめ

航空自衛隊は、いずれ航空宇宙自衛隊へ名称変更することが検討されているようです。

宇宙技術は軍事目的のみならず、一般の生活利用分野でも加速度的に重要度を増しており、その安全性及び安定利用の確保は、サイバー空間とともに最重要課題となってきています。

米国では、6番目の軍種として宇宙軍が設置されましたが、いずれは日本の宇宙作戦隊も「宇宙自衛隊」として独立する日が来るのかも知れませんね。