sora’s おいしいノート

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新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の有効性が確認されました!

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4月から通商産業省が独立行政法人(NITE)に委託して実施してきた、新型コロナウイルスに対する代替消毒候補物質の有効性評価ですが、ようやく最終結果が公表されました。

既に中間報告では各種の界面活性剤の有効性が確認されていますが、次亜塩素酸水については中間報告時点では有効性の確認に至らず、継続評価となっていました。

コレを持ってまるで「次亜塩素酸水は新型コロナウイルスに効果なし」と誤解するような報道をしたマスコミもありましたが、ようやく次亜塩素酸水の名誉が回復されそうです。

但し、最終結論の出し方に少し疑問がありますので、確認してみたいと思います。

次亜塩素酸水の有効性の評価結果

まずは前回の中間報告時点での次亜塩素酸水の評価結果を、筆者が勝手にまとめた表をもう一度確認しておきます。 (筆者のブログ記事からの再掲です)

検証対象の次亜塩素酸水 代替ウイルス
試験結果
国立感染症研究所
試験結果
北里大学
試験結果
強酸性電解水(食塩) ×
弱酸性電解水(食塩) ×
微酸性電解水(塩酸) ×
微酸性電解水(塩酸+食塩) ×
二液混合(次亜塩素酸ナトリウム+塩酸)
二液混合(次亜塩素酸ナトリウム+炭酸)
二液混合(次亜塩素酸ナトリウム+酢酸)
イオン交換(次亜塩素酸ナトリウム)
粉末・錠剤(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム)

(◎:感染価減少率99.99%以上があったもの、×:それ以外、未:これから、-:実施せず)

これに今回の最終評価結果を反映しようと思ったのですが、今回の報告では、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム以外の次亜塩素酸水については細かい製法には拘らなくなり、しかも最終的には有効塩素濃度に着目して整理されていましたので、筆者のまとめ表も次のように変えさせて頂きました。

次亜塩素酸水の評価結果まとめ表

《次亜塩素酸水》(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム以外)

ACC 国立 北里 帯広 鳥取 QTEC
19 ×/○
24 ×
27 ×
32 ×
35
44 ○/◎
49 ○/◎
50 ×
51
52
53
54 ○/◎
54.5
56
84
98
100 ×/○
156
158
200
215

《ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム》

ACC 国立 帯広
50
100
200
300

(◎:感染価減少率99.99%以上、○:感染価減少率99.9%以上、×:感染価減少率99.9%未満)

なお表タイトルの「ACC」は有効塩素濃度(ppm)「国立」は国立感染症研究所、「北里」は北里大学、「帯広」は帯広畜産大学、「鳥取」は鳥取大学、「QTEC」は日本繊維製品品質技術センターを表します。

報告の概要

次亜塩素酸水の有効性評価についての最終的な報告は、以下のようになりました。

新型コロナウイルスを用いた検証で、一定濃度以上の次亜塩素酸水が消毒に有効と判明!
①次亜塩素酸水(製法によらず):有効塩素濃度35ppm以上
②ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム:有効塩素濃度100ppm以上


新型コロナウイルスを用いた代替消毒方法の有効性評価について(報告の概要)

評価の基準としては、当初は感染価減少率99.99%以上(まとめ表の◎印)を有効とするとしていましたが、国立感染症研究所の44~50ppmのサンプルでの試験結果の99.9%(まとめ表の◯印)についても有効と判断するとされ、次亜塩素酸水については濃度35ppm以上を有効とする決定がされました。

つまり、帯広畜産大学の32ppmサンプルでの99.99%以上という素晴らしい試験結果は考慮されないことになりました。

また、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムについても、国立感染症研究所の100ppmサンプルでの99.9%以上という試験結果をもって、濃度100ppm以上を有効とする決定がされました。

ここでも、帯広畜産大学の50ppmサンプルでの99.99%以上という素晴らしい試験結果は考慮されないことになりました。

逆に、北里大学や鳥取大学の望ましくない試験結果についても、そっと脇に置いたみたいですが…

ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを仲間はずれにした理由

元々、次亜塩素酸水においては、有効塩素濃度と溶液のpHが同等であれば、消毒効果も同等と考えられる、とされていましたが、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムについては、

水溶液中で解離平衡反応によって生じる遊離塩素が有効性に関与する持続型の次亜塩素酸水と考えられ、他の遊離型の次亜塩素酸水と性質がやや異なることから、有効性についてその他の次亜塩素酸水とは分けて判断することとする。

新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)

ということで仲間外れにされてしまいました。

素人の筆者には全く理解できません。消費者向けの検証ならばもう少し分かるように説明してもらいたいと思います。「性質がやや異なる」だけでは…

そして、前述の判断が下された結果、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムだけ100ppm以上という高い有効塩素濃度に限定されてしまったのでした。

新型コロナウイルス除去の際の注意点

今回の検証では、次亜塩素酸水の有効塩素濃度とともに、使う量についても結果を左右することが分かりました。

また、ウイルスの培養に使用したFBS(ウシ胎仔血清)の濃度にも結果が左右されたことから、消毒対象に含まれる有機物の影響も確認されました。

そこで、以下のように次亜塩素酸水の効果的な使用方法が提示されました。

「次亜塩素酸水」で新型コロナを消毒!
  • 物品の消毒を行う際には、物品の表面の汚れ(皮脂、動植物脂等)をよく落としてから、使用してください。
  • 少量では十分に効果が発揮されないため、十分な量を使用してください。
  • 使用に当たっては、製造事業者等が提供する安全情報や使用上の注意等を十分に踏まえて、適切にご使用ください。

新型コロナウイルスを用いた代替消毒方法の有効性評価について(報告の概要)

まとめ

以上、細かく見ると有効性の判断には疑問が生じましたが、この手の試験は結果がブレるのはしかたないし、時間が限られた中で安全サイドで判断したということなのでしょう。

さて、次亜塩素酸水の新型コロナウイルスへの有効性にお墨付きが得られたことで、再び自信を持って次亜塩素酸水を使えるようになりましたが、前回の中間報告に対する異常な報道でケチが付いたので、次亜塩素酸水人気は戻ってこない気がしますね。

まあ利用者としては関係ないし、筆者がいつも使っている次亜塩素酸水はタマタマ100ppm位の有効塩素濃度なので、このまま使い続けたいと思います。(安価なので、いつもビショビショになる位使っています)

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