気象庁は5月25日に向こう3ヶ月の天候の見通しを発表しました。
それによると、降水量は平年並みですが、気温は東・西日本と沖縄・奄美では高く、北日本では平年並みか高い、という見込みになっています。
湿度が多いとウイルスの活動が抑えられるという話もありますが、気温と湿度の高いシンガポールなどでも感染が拡大していることを見ても、湿度が高くなることによる劇的な効果はあまり期待できません。
沖縄・奄美地方では既に梅雨入りしていますが、油断禁物ですね。
一方気温については、平年よりも暑い夏になりそうなので熱中症にも注意が必要です。
東京都では既に熱中症の疑いで搬送された人が5月に入ってから100人を超えているそうです。
まだ夏の強い日差しとまでは行きませんが、既にマスク姿で外を歩いていると暑くて苦しいですよね。
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環境省と厚生労働省では、令和2年度の熱中症予防行動として、「新しい生活様式」における熱中症予防に関するリーフレットを作成しています。
ポイントは、
・適宜マスクを外す
・こまめに水分補給する
・日頃から健康管理する
・暑さに備えた身体作りをする
の5つですが、「適宜マスクを外す」というのが今年の特徴ですね。
エアコンの効いた涼しい室内ならマスクをした方がいいかも知れませんが、暑い場所でのマスクは危険です。
緊急事態宣言が発令されて以降、外でもほとんどの人がマスクをしていたので、マスクなしだと白い目で見られがちです。
緊急事態宣言解除後も継続が求められている「新しい生活様式」では、「外出時、屋内にいるときや会話をいるときは」引き続きマスク着用が推奨されています。
夏の屋内は基本的にエアコンが効いていることが期待できますが、屋外でも会話をするときだけマスクを着用する、というのは現実的ではありませんね。
今売れている夏用マスクで効果があればいいのですが、やはり厳しいとしたら、暑いときは会話をせずに距離を取るという前提で、屋外ではマスクをしないのが基本になって行くのでしょうか。
その上で、マスクをしていないときに会話をしなければいけないときなどに備えて、すぐにハンカチなどで口を隠せるようにしておくことが、これからのマナーになるのかも知れません。(ハンカチの扱いにも注意が必要ですが)
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昨年(令和元年)の熱中症による死亡者は全国で1,581人でした。(8割超が65歳以上)
新型コロナウイルス感染症による死亡者数は、5月28日時点で867人ですから、ウイルスを恐れるあまりマスクをして熱中症になってしまってはいけません。
熱中症対策の基本はがんばりすぎないことです。
現時点ではまだ大丈夫でしょうが、本当に暑くなったら無理せず、人との間隔を開けることに注意をした上で、屋外ではマスクを外すようにしたいと思います。
但し暑い日中はなるべく外出や外での運動は控えるのが基本ですね。