松岡圭祐の千里眼シリーズ。
つい1ヶ月ほど前ふと書店で手にした小学館文庫の「千里眼」がきっかけで、文庫化されている千里眼/催眠シリーズを読み漁っている。
昨日、シリーズ12冊目の文庫本「千里眼の死角」を読み始めたところだ。
このシリーズの面白さは、なんといってもメインの主人公である岬美由紀のキャラクタに負うところが大だ。
元航空自衛隊幹部候補にして女性初のF15Jのパイロットであり、臨床心理士に転身してからも、F15のみならず、軍用ヘリや潜水艦まで乗り回して絶体絶命の危機を救うというハチャメチャなスーパーウーマン。
拉致問題、9.11テロ、カジノ構想など時事ネタもふんだんに盛り込み、読み応えたっぷりのエンタテインメントだ。
さらに特筆すべきは、本来千里眼シリーズとは別の物語のキャラ(催眠の嵯峨敏也、マジシャンの里見沙希など)が、やがて千里眼シリーズに登場してくるという、ファンとしてはたまらない楽しさもある。
ファンを待たせない松岡圭祐の執筆ペースにも驚くが、文庫化のスピードも目を見張るものがある。腕の力の衰えが目立つ私にとっては、そんなに待たずに文庫版で読めるようになるのはありがたいことである。